皆さん、こんにちは!
前回書かせて頂きました「マレーシア国立マラヤ大学:入学事情」が好評でしたので、今回はマラヤ大学での授業内容や履修システムなどについて、もっと深堀していきたいなと思います。
もしまだ前回の記事をお読みでないのであれば、こちらから先にお願い致します!
私は2016年8月から2020年10月まで「マラヤ大学経済行政学部経済学科 (Bachelor of Economics, Faculty of Economics and Administation」の正規留学生として在学していましたが、2022年から、ビジネス・会計学部 (Faculty of Business and Accountancy) と経済行政学部 (Faculty of Economics and Public Administration) が一緒となり、ビジネス・経済学部 (Faculty of Business and Economics) となりました。
2021年9月現在の経済学科のカリキュラムや履修科目内容を見てみますと、さほど変更はないみたいなので、今回は自身の経験を元に説明させていただきます。履修単位数などはそれぞれ学部やコースによっても変わりますので、参考として読んで頂ければな思います。
自己紹介
わたる
- 大阪生まれマレーシア育ち、小学校3年2学期からマレーシアで暮らす。
- マレーシア歴13年+:ペナン島 (小学校)➔ イポー(中高一貫校)➔ クアラルンプール(大学)
- マラヤ大学経済学部経済学科卒業(First Class Honours) ➔ 現在 オーストラリア・メルボルン大学院修士課程(教育学 Melbourne Graduate School of Education )
- 趣味:スポーツ全般(特にバスケ、過去にバスケ部主将経験)、読書、ブログ、カタン(一緒にカタンしたい人募集中!)
マラヤ大学の授業構成・構成・時間割りってどんな感じ?
授業構成
マラヤ大学の文系学科では「講義」と「チュートリアル(ゼミ)」が1科目ずつにあります。理系(工学部、自然科学)になりますと加えて Lab の時間もあります(実験・研究等)。私自身は Lab について詳しくないので、講義とチュートリアルについて説明させて頂きます。
「講義」
講義では担任が講堂でパワーポイントを使用し、内容を説明するいわゆる日本の大学でも一般的な授業となります。時間としてはだいたい1時間40分ぐらいだったと思います。ほとんどの現地の学生は、学生用ポータルを通じて事前に講義用パワーポイント資料をプリントアウトし持参していました(私は携帯でパワーポイント開いて、持参していたルーズリーフにメモを取っていました)。
「チュートリアル(ゼミ)」
チュートリアル(ゼミ)は講義で扱ったトピックについてをディベートしたり、学生ポータルから出題された問題を提出・発表などをするクラスでした。大抵のチュートリアルではセメスターの始まりに「自分たちのグループを作ってください」と教授から指示が出され、決まったグループメンバー達とそのセメスター間、課題や発表を一緒にするというかたちです。こちらも1時間40分ぐらいだったと思います。
私はチュートリアルでのグループ構成は成績にも響くのでかなり大事にしていました。積極的に成績がいいメンバーに声をかけていました。
チュートリアルでは毎週課題が出題されますので、私はよく図書館で勉強していました。周りの友達らともよく通っていましたね。
ちなみにこちらから私の経済学部の講堂など、インフラ設備の様子がご覧出来ます!
日本の大学では、「チュートリアル(ゼミ)」は主に大学生活後半の卒業論文のため、自分が興味のある分野に詳しい教授に付くというクラスと思います。しかしマラヤ大学の場合、卒業論文を書く場合はほとんど自分で行うモノであり、担任教授も自らアプローチをかけ交渉を行うかたちになっています。卒論用の「ゼミ」はありません。なので積極的に教授と話し合い、自らスケジュールや自身が進めている内容報告などをしなければいけません。しかし、大学生活開始から教授などに好印象を与えておくと(授業中に先生へ質問、解答等)、この過程もスムーズになるでしょう。
追記:
「Assignment (アサインメント)」
チュートリアルで与えられる課題とはまた別に Assignment という最終結果の20%-40%ぐらいを占めるモノがあります。これはグループワークでしたり、個人で提出・発表するものがあります。結構時間をとるので、時間には計画的でないと行けなかったですね。
内容
経済学科での経験を元にかなりザックリ説明しますと、は多くの経済学部同様「ミクロ・マクロ経済」、「応用数学・統計学」、「開発学」、「社会学」、「法学入門」などを必須科目として学びます。
その上、「Specialisation(専攻)」というものが2年後期(セメスター2)からあり、4つの専攻コースからから1つ選択しなければいけません。その分野は「Applied Economics (応用経済学)」、「Development Studies (開発学)」、「Administrative Studies & Politics (政治行政学)」、「Applied Statistics (応用統計学)」です。
選択後、これらの専攻コースの科目を履修していくというかたちです。
私自身は「Applied Economics (応用経済学)」コースを専攻しました。主な理由はマレーシアが世界でも一目を置かれている「イスラム金融インフラ」についてなどが学べる「イスラム金融」、「イスラム経済学」の科目や日本の某保険会社の宣伝でも言われていた「Nudge」にふれる「行動経済学」の科目など、個人的には大変興味深い科目が揃っていたからです。
こちらから最新(2021/2022 入学)の履修科目などが載っていますので、ご興味あればご確認ください。
他の学部でも、形態的に「Specialisation(専攻)」はありますが、参考まででお願い致します。
履修科目数
日本の大学と比べ、1セメスターに履修する科目数は圧倒的に少ないです、特に教職課程科目も履修している学生の方とは比べものにならないと思います。
今回は私自身が通っていた経済学部の2021/2022入学の Prospectus (学科コース説明ハンドブック)をベースにお伝え致します。
卒業に必要な単位数は合計で 126 Credits (単位)です。大体1科目が2-4単位となっており、卒論と卒業前のインターンシップが各6 Credits (単位)となっております。
マラヤ大学経済学科の1年目前期は 18 Credits (18単位)です。これは6科目で、新入生の新しい大学生活を始めるにおいて、第1セメスター目は科目数を少し減らすというマラヤ大学共通のルールとなっております。第2セメスターから徐々に19 Credits, 21 Credits と最高で1 セメスター 22 Credits と増えていきます。19 Credits から 22 Credits は7科目ぐらいですが、単位が多い科目ほど履修時間が長くなります(講義・チュートリアルの時間)。日本の大学同様、必須科目などは単位を取得しないと他の科目を履修出来ないこともあるので、そこは注意しないといけません。
1科目当たりの課題の量・質
課題の量は担当教授によって変わりますが、基本「チュートリアルで毎週出題されるドリル・問題・課題」と「Assignment」です。Assignment では 2000-3000 語のレポートやグループでの発表などでした。しかし、発表やレポート提出になるとしっかり参考文献を用いる必要があるので、それほど楽ではありません。特に私自身、グループワークでは常にメンバーとコンタクトを取らねばなかったのでそこが大変でしたね。
最後
今回はマラヤ大学での授業構成・内容についてお伝えさせて頂きました。
留学はいつも悩むことですが、少しでもお助け出来たらなと思います。
もしこのほか興味ございましたら、コメント欄にぜひコメントお願い致します!